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2021年10月12日火曜日

USB Type C マルチテスターの比較 どれを選んだらいいのかな?

 10月入ったら夏みたいな日が続いたりして、10月はまだ夏って言うやつは正しいのかもなぁなんて思いもしますが、基本的には寒くなって来ますよね。何より季節の変わり目は困ります。

1年中15~20℃以内の最低最高気温で推移して欲しい紫様ですさばいでぃー。

PD100Wぢうでんき下さい。








・イントロダクション

新発売のType Cテスターの記事を連続して書いたので、補足と言うか較べるのに参考になればと思って書こうと思いました。参考になればいいんですけれど。


さて。昨今、USBテスターの主流はType Cコネクタのみのコンパクトな物になっているのでしょうか?Type CソケットのPDぢうでんきがきっとあのメーカーが採用した事に依ってメジャーになった事が切っ掛けでしょうか?

そんなメジャーになった気がするType Cテスターですが、今まではしっかりと使える機能を持った物がRDのTC66のみだったので一択だったのですが、今年の8月になってFNIRSIがC1を、続けてYK-LABがYK003C、AVHzYがC3(中身は同じモデルです)を発売したので三択になってしまいました。


今回はそんなType Cマルチテスターの三択はどれを選べばいいのかを簡単に解説していこうかと思います。



では先ずは諸元表を比較…と思いましたが、比較すべき項目だけ見て行けばいいかなぁと思いました。




・外観や画面の比較

って事で先ずはサイズと画面の比較です。


サイズはプラグを含めた長さで、ボタンやネジの突起物は除いた実測値です。

RD TC66C : 49*21.5*7mm 8g 0.96' 160*80

FNIRSI-C1 : 51*26*8mm 12g 1.7' 画素数不明

AVHzY C3 : 52*22*10mm 17.5g 1.44' 240*135


サイズは画面の大きなC1が明らかに太いですが、基本型には余り変わらないと思っていいです。重さは機能の差で明らかに後発のモデルは重いですし、C3はステンレスパネルなうえに樹脂ブラケットもあるのでめっちょ重くなっています。

画面サイズはC1が圧倒的に大きいので、画面が大きくて見易いのがいいと言う方は一択かと思いますが、画素数の多いC3は画面サイズは一歩譲りますが比較にならないくらい見易いです。人に依ってはC1よりC3の方が見易いかもしれません。

尚、パッと見だと明らかに劣っている様に見えるTC66ですが、執筆時点で2年半落ちのモデルです。画面の大きさは気にしてはいけないと思います。が、実はC1よりも小さい分なのかドットが細かく3機中一番輝度が明るいので、必ずしも劣っているとは言えないと思います。


また、外観の差と言いますかコントロールがTC66とC1はボタン式ですが、C3はロータリーホイール式になります。

そして細かい違いなのですが意外と大きい差になると思うのが、PC接続/外部電源入力端子がC3のみType C、他はmicroUSBとなります。

もう現状だとType Cの方がいいですよね。microUSBからは解放されたいですよねw



・画面表示機能の差

テスター画面の表示ですが、小数点以下5桁の分解能を持っていて、基本画面で抵抗値を表示出来るC1に軍配が上がるかと思いますが…

テスターが使用している電流値表示と風袋引き機能があるC3は測定方式での誤差を嫌う人には最適です。

また、リアルタイムプロトコル表示に関しては正確性といいPDの規格表示といいC3が圧勝です。


この様に3機共リアルタイムプロトコル表示はしてくれますが、TC66の表示はかなり大雑把で正確性に欠けるので余り参考にしない方がいいと思います。



・カーブ(グラフ)画面

残念ながらTC66は本体でのカーブ画面表示機能はありません。機能の欲しい方はご注意下さい。尚、PCソフトウェアとスマートフォンアプリでは電圧電流のカーブを取得出来ます。



C1とC3は双方共に電圧電流とD±、VBUSオシロスコープに対応しています。

電圧電流とD±の表示範囲はC1が100sps (0.1s/div) ~ 2sps (5s/div) 、C3は40sps (0.25s/div) ~ 1sps (10s/div)です。

VBUSオシロスコープの表示範囲はC1が4Msps (2.5μs/div) ~ 5Ksps (200μsps/div) 、C3は8Msps (0.31μs/div) ~ 0.2Msps (50μs/div)です。

電圧電流とD±が細かい方がいいならC1。低速で見たいならC3。オシロスコープの性能を求めるならばC3。そんな感じの選択になるかと思います。頓着しないしPCかスマートフォンやタブレットで電圧電流カーブだけ見られればいいやって人はTC66でもいいと思います。



・その他の違い

先ず本来は一番に書くべきだった気がする対応電圧電流です。実用供給範囲を書きます。

TC66 3.5~24V / 0~5A / 150W

C1  4~24V / 0~6.5A / 130W

C3  4~26V / 0~6A / 電力表記なし

5A以上の運用をする際にTC66だとだめなやつって感じなだけです。ただ、現状5A以上を使うのは中華端末の一部の独自規格だけだと思いますので、必要であればと言う感じです。

因みに私は対応端末や充電器、ケーブルを所有していないので未確認なので余り無責任に言っていいのか解りませんが、C3の最大値は6Aですが、BBK系の65Wに対応しているので6Aを少々超えても問題なく運用出来るのではと思っています。


読み出し機能。PDケーブルのeMarkerの読み出しはC1とC3が可能です。Apple充電器の読み出しはC3のみ可能です。

Apple2.4A DumpはC1のみの機能になります。

ケーブルの抵抗値の計測が出来るのもC1のみとなります。

また、テスター本体でPDパケットキャプチャが可能なのはC1のみです。PCソフトウェア上ではC3も可能です。



・規格検出とトリガー

USBテスターを購入する際にはここに重点を置く方も多いかと思います。見てみましょう。

三者の規格検出画面。


TC66は表示画面の小ささもあってこじんまりとしています。もしかしたら老眼にはキツいか!?

とか言う冗談は置いといて、TC66はシンプルで、後発組は可変電圧規格の可変幅が表示されたりします。写真で言うとC3がQC3.0、C1がSCPですね。

また、C1はPDの項がなくPDトリガー画面で対応の可否を調べる仕様になっています。Kotomi Premium/KT001/CT-2と同じ仕様なので、ちょっと不便だよね!?一昔前では!?画面大きいんだしPDの可否くらい最低2文字なんだから何処にでも置けるよね!?ってちょっとだけ思ってますw


PDトリガー(PDO表示)画面。


複数ポート対応のでっかいPD対応ぢうでんきを出して繋ぐのがめっちょメンドクセだったので、写真が2枚になってしまいました。ごめんなさい。

TC66もしっかりPPSに対応しています。重要。実はここに優劣はありません。

使い勝手は人それぞれかと思いますが、私はC3が圧倒的に使い易いです。トリガーでわざわざ可変単位を選んでから可変するより、長押しでびゃーって速く増えていく方がいいです。


規格対応表を作ってみました。非対応は✕、対応は◯、対応しているうえに規格検出画面にピックアップされているものは検出、トリガー機能のあるものはトリガー、Dump機能のあるものはDumpと表記しています。

TC66C1C3
DCP1.5A検出
Apple2.4A検出
Dump
検出
Samsung5V2A
AFC検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー
FCP検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー
SCP検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー
VOOC/DASH/
WARP/
SuperVOOC
検出
トリガー
MTK-PE検出
QC2.0検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー
QC3.0検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー
QC4+検出
PD3.0/PPS検出
トリガー
検出
トリガー
検出
トリガー


どうですかね?やっぱり表って解り易いですかね?ただ、横長だとスマートフォン仕様に変換されるととんでもなく見辛くなる場合があって少々厄介なのと…実は手打ちなのでめっちょメンドクセーとか言う裏話もありますw

まぁそんな記事制作の裏話は置いといて、三者は意外と横並びだったりします。が。兎に角、BBK系の検出とトリガー機能が欲しいならばC3しか選択肢がない、と言う事が解るかと思います。


また、今回は赤字では書きませんが、毎度ながらトリガーと規格検出の際には端末等は繋がずに、そして解らないなら扱わない方がいいと思います。くれぐれもご注意下さい。



・Bluetoothとスマートフォンアプリ

TC66CとC1 Bluetooth Versionには、Bluetooth接続で利用出来るスマートフォンアプリがあります。残念ながらC3にはその機能はありません。スマートフォンアプリを利用したいのならば、TC66CかC1の二択になります。

註釈、TC66のBluetooth搭載モデルがTC66Cになります。


私みたいにPCを使わない人や、手軽にスマートフォンに数値とカーブが表示されるとスクリーンショットも撮れてベンリィ!って人向けの機能です。パソコンの前に座っていつも作業をする人には必要ない機能とも言えるかもしれません。

そして私の場合はレビューの際にテスター本体の写真を撮る派だった事が発覚していて、実は全く使っていなかったりします。

いやー。TC66Cを買った頃は、アプリがあればスクショしてレビューとか捗るじゃーん!でっかい画面(本体比)でカーブ見れるじゃーん!とか思っていたんですが、私の過去のぢうでんきやケーブルやテスター本体のレビューを見て貰えれば解る様に、本体の写真を撮っていて全く利用していないと言う現実が。

なので、もしかしたら使わないかもしれない…と言う方はBluetoothなしを購入して、10ドル前後節約するのがお薦めです。

まぁ私、TC66CだけでなくC1も折角買ってレビュー書くならやっぱりBluetoothとアプリの人柱もやらなきゃね!ってBluetoothバージョンを購入しました。レビューの為に一度開いてみたきりですが。

因みに、TC66CもC1も箱から出した初期状態のままでアプリを利用出来ます。FNB48の様な事はありません。


スクリーンショットサンプルを貼っておきますね。

TC66C。

スキャン画面の右上に言語設定とインフォメーションがあります。

電圧電流カーブと各種数値が表示されます。シンプル且つ必要充分でもあると思います。また、アプリに接続すると本体のファームウェア更新を行ってくれる様です。地味に便利な機能だと思います。

因みに下から2段目の謎のアイコンは、左右で本体の画面が推移して、真ん中で画面方向が反転します。最初触った時に何も起きないから、何だろコレ?って思ってたらテスター本体が変わっていましたw

所で、ストレージアクセス権限をオンにしているんですが保存出来ない謎。シェアって書いてある所をクリックしても、保存出来ませんって言われてしまいました…ここが不具合的な感じで低評価な可能性がありますね。



C1。

「助けて」が大好きw

C1のアプリはカーブや数値類だけでなく、トリガーを扱う事が出来ます。結構便利だとは思いますが、誤タップ等で不用意に作動をさせて高電圧を掛けない様に注意して下さいね。

尚、FNIRSIのアプリはiOSに対応していません。Android向けしかありません。iPhoneやiPadで利用しようと思っているなら気を付けて下さい。


ご覧の通り、双方共にアプリは日本語に対応しています。本体も日本語に対応させて下さい…私が日本語訳します…



・PCソフトウェア

※現在PCソフトウェアのサンプル画像を用意しておりません。ご了承下さい。

三者共にPCソフトウェアがリリースされています。基本的にTC66C以外はファームウェアのアップデートにPCが必要になります。


TC66のPCソフトウェアは至ってシンプルで、各種数値と電圧電流カーブを表示します。要は本体にカーブ表示機能がないので、その補完ですね。また、Excelにデータをエクスポート出来ます。



C1のPCソフトウェアも各種数値とカーブが表示されます。ただ、TC66とは違ってカーブの記録表示出来るデータが、電圧、電流、D+、D-、電力、容量、電力量の7種類になります。そしてそのサンプリングレートを100~0.2spsに変更出来ます。

あと何かアラーム機能があるっぽい?



C3のPCソフトウェアは機能満載のSHIZUKU TOOLBOXです。他の2つとはちょっと?いやかなり?規模が違います。

基本的なカーブ画面では各種数値の表示と、電圧、電流、D±、電力、電力量、容量、温度のカーブを全て任意で表示、記録出来ます。

VBUSリップル画面ではVBUSリップル電圧が表示出来ます。オシロスコープです。最大3.2Mspsと本体よりも最大表示が小さいですが、サンプルタイムを任意に設定出来る利点があります。

PDリスナー画面ではPDパケットのアナライズを表示出来ます。C1は本体で可能の代わりにかなり簡略化されていますが、此方の方がより表示が詳細です。

その他のSHIZUKU TOOLBOXの機能はC3には対応していない筈です。

因みに2つ目のタブを、ファームウェアの更新欄のあるシステム欄を開くとスクショと言う欄があって、クリックするとテスター本体の基本画面のスクショを撮る事が出来ます。


PCの前で作業をする人や広範囲のカーブのスクリーンショットを撮りたい人はPCソフトウェアの性能を選択項目に入れるといいと思いますが、PCソフトウェアの性能はC3のSHIZUKU TOOLBOX一択なんですよねぇ。お高いだけに。



・まとめ

3つのType Cテスターの目立った違いを挙げてみました。簡単に纏めると…

・RD TC66 : 最低限の機能、画面は小さいが明るくて結構綺麗。Bluetooth搭載モデル(TC66C)ではAndroidとiOSのアプリが利用出来て、アプリ接続でファームウェア更新が行えます。また、非常に安価です。

・FNIRSI-C1 : 大画面。分解能が1桁多い。Apple2.4A Dumpやケーブル抵抗値テスト、PDリスナー等、機能が豊富。Bluetooth搭載モデルもあります。値段は三者の真ん中。

・AVHzY C3 : 兎に角画面が綺麗。風袋引き機能やPDプロトコルPDO表示、8MspsVBUSリップルオシロスコープ、豊富な機能のPCソフトウェア、そして何よりBBK系規格に三者で唯一対応しています。唯一の欠点はお値段がお高い事だけですが、C1のBluetoothモデルと較べると余り変わらない気がします。

こんな感じになります。

なので、お金を出せるならばC3を買っておけば間違いないと思います。CT-3でなくともC3を買っておけば安泰です。結局そうなるのねw

と言うお約束はさておき、Bluetoothモデルが欲しいのならC3は選択肢になりませんし、Bluetoothは要らないし兎に角お安くあげたいならTC66を選ぶといいと思います。TC66を改めて良く見てみたら悪くないですからね。この値段でこの性能!みたいな。

BBK系規格が必要ない人で色々な機能が欲しいならC1を選んでみるといいのでは。

まぁやっぱりC3をお薦めするんですがwって所でおしまいっ!

記事がお役に立ちましたら、よろしければリンク先で何かお買い物をしていただいたり、欲しい物リストから何か送って戴けると嬉しいです。


・関連リンク

・USBマルチテスターのレビュー。

YK-LAB Shizuku-YK001レビューhttps://mebarunrun.blogspot.com/2021/09/yk-labyk001-shizuku-avhzyct-3-power.html

AVHzY CT-3Aレビューhttps://mebarunrun.blogspot.com/2021/09/shizukucnc-avhzyct-3a-ct-3-usb.html

AVHzY C3レビューhttps://mebarunrun.blogspot.com/2021/10/usb-type-c-avhzyc3-yk-labyk-003c.html

FNIRSI-C1レビュー https://mebarunrun.blogspot.com/2021/10/type-c-fnirsi-c1-usb-type-c.html


・各メーカーオフィシャルサイト

FNIRSIオフィシャルサイトhttp://www.fnirsi.cn/

AVHzYオフィシャルサイトhttps://www.avhzy.com/

RDオフィシャルサイトhttp://www.ruidengkeji.com/


・AliExpress内オフィシャルストア

RDオフィシャルストアhttps://a.aliexpress.com/_m0zvqH5

AVHzYオフィシャルストアhttps://a.aliexpress.com/_mNH092R

FNIRSIオフィシャルストアhttps://a.aliexpress.com/_mKlgquB

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